住基ネットはやっぱり侵入可能だそうです Part 2

良い資料がありましたので、掲載いたします。ちなみに id:Ryw-A 様より。

前者の記事ででは総務省からこのような意見が提示されています。

長野県の実験結果では、結局「いずれのファイアウォールも突破できていない」としている。

さらに総務省では、「長野県側は当初、“インターネット経由での接続に危険性がある”と主張してきたが、今回の侵入テストに関する発表ではその論点がすりかえられている」とも指摘。その上で、住基ネット本体への侵入はなされていないとした。

しかし、長野県側はこのような問題を指摘しています。

長野県では、庁内LANから既存住基サーバを攻略し、その結果「改ざんされたデータは、日本中どこの自治体でも正当なデータとして扱われる」点を指摘。つまり総務省側では関係ないとしていた庁内LANのセキュリティの不備により、偽の記録が住基ネットシステムに送り込まれる可能性があるという。

これこそ「LASDEC が言うところの住基ネットに侵入される可能性」ではないのでしょうか。
ここまで話がこじれているのは、長野県と総務省の「侵入」に対する解釈がまるで違うからだと思います。
総務省における「侵入」とはどうも「物理的侵入」というイメージが非常に強い傾向にあるようです。つまり直接データを弄られてしまう、rootkit を仕掛けられ外部から遠隔操作されてしまう、サーバーをクラッシュされてしまう、という発想しか無いと見受けられるわけです。
長野県側の「侵入」に対する考え方はこの記事では判りませんが、上の例からも「実データの (間接的) 改ざん」が侵入に含まれているという認識があるようです。
いつも思うことなんですが、話がこじれるときは大抵の場合お互いの「前提」が食い違っているんですよね。まずこの溝を埋めていかなければ、話はすすまないと思います。