"Vista Ready" ロゴは Vista が動くことを保証していない

現在 Vista Ready PC と銘打ったコンピュータが販売されていますが、これはスペックが Vista の動作要件を満たしているだけで、Vista 用のドライバ類が存在し、正常に動作することを保証しているわけではないということに十分注意してください。

友人でも幾人か、Vista Ready PC を購入してしまい、しかし Vista ではドライバが存在せず、そのためデバイスが動作せずガッカリしていると伺いました。正直に言うとこれには自分もハマりました。

すでにいくつかの PC で Web、Vista インストールメディアともにドライバが存在せず、特定のデバイスが動作しないことを確認できたましたから、それらの PC で完全に動作する Vista を使いたいのなら、ドライバがリリースされるまで待たなくてはなりません。しかも Vista 用のドライバが出そろう頃には Vista プリインストールの新しいモデルも出るという状況が十分に予想できますし、何よりプリインストールであれば「確実に Vista が動いている」PC を手に入れることができます。おそらくパソコンの値段は Vista の販売開始と同時に上がることも予想できますが、動かない PC を買うよりはずっと良いはずです。ドライバは最悪の場合リリースされないことも予想できます。(確立としてはとても低いとは思いますが・・・。) これを考えると、いくら安いからと言って Vista のために現段階で PC を買うのはあまりにも無謀でしょう。

繰り返しになりますが、現段階で Vista Ready PC を手に入れても、ドライバが存在せず動作しないことが十分に予想できます。あえて購入するのであれば、確実にドライバが存在していることを確認してから、(そして茨の道であることを十分に理解してから) 購入してください。


さて、バッシングするだけなのもアレなので、この問題をどうやって解決していくかについても考えてみたいと思います。やまにょんとしては、次のような改善事項を実施すればよいのではないかと考えています。

  • PC ベンダ: Vista Ready PC に対しては、Vista 用のドライバがいつ提供されるのかを明記する。
  • Microsoft: 上記を徹底させると共に、Vista Ready は完全に Ready (対応している) ではないことを明記する。

Intel さんなどの大本になるハードウェア ベンダさんは、ドライバのリリース予定日をざっくりと (Q42006 といった形で) 提供しているようですし、それほど難しいことでもないはずです。

もちろん彼らにこのページを読むことをお約束してもらっているわけでもないですし、対応してくれないとは思いますけれども、買い控え云々を言うなら、お互いにこういう協力はやってもいいんじゃないですか、とも思っています。正しい情報を伝えることができず、顧客が不利益をこうむる、その結果買い控えが発生するのは当然で、これは顧客とベンダの問題ではなく、マイクロソフトとベンダ間のミスのはずですから。

そしてさらに思うのは、ベンダの中には確実にこの問題に気付いている人が間違いなくいるはず。でも逆に、Microsoft 内でこの問題に気づけた人っているのだろうか? という点。気づいた人たちから、改善要求が正しく伝達し処理されないというのは、ひとえに「力関係」というものがすべてを物語っているような気がしてならないわけです。力のある者こそ、一歩引かなくてはならない状況なはずなんですけどね。