海賊版対策プログラムがユーザーから批判的に取られるらしい

http://japan.cnet.com/special/sec/story/0,2000056937,20152887,00.htm

マイクロソフトにとって海賊版ソフトウェアを実行されることは、命にかかわる問題 (笑) なわけです。だから、マイクロソフトが「このプログラムは重要だ」と言うのは当然なのでしょう。しかし、ユーザーにとってメリットは無い、というよりカジュアル コピーに対するリスクが高まる分不利益をこうむる :p わけで、そりゃいい思いはしないでしょう。粗があれば叩きたくもなるもんです。

で、その粗が "告知漏れ"。マイクロソフト、相変わらず "告知漏れ" が自らの立場を悪くして、結果的に廃止への方向に向かってしまっています。機能自体は現状のカジュアル コピーの状況を考えれば必要であるのに、もったいないことです。マイクロソフト似たようなことは結構やってるようですが、そういう "告知漏れ" は常々まずいと思っているのです。ちゃんと告知しようよ。もう少しやり方を考えればよかったんじゃないかな。

ただ、この "テスト版" プログラムがクラッシュする危険性が・・・というのであれば、少なくともすべての市販 OS は安心して使えないんじゃないか、という考え方もあるわけです。テスト版と言えば壊れて、正規版と言えば壊れない、なんて事実も無いですし。今回は言い方の違いだったんじゃないかと思うわけです。もう少し突っ込めば、WGA は少なくともコード安定性だけ考えれば、正規版として扱っても差し支えない完成度だったんじゃないかとも推測できます。他のプログラムによくある、不具合についての報告は見たことが無いですから。ただ "運用がテスト段階だった" というだけなんでしょう。この記事でこのあたりを述べている人たち、言葉にだまされてるんじゃないかな。

で、それこそ誰が書いたのかも分からない、そして見た目自分には必要なさそうなコードが市販の OS には大量に動作していて、その上でみんな作業をしているわけです。だから、「知らない間にプログラム突っ込まれた、いつクラッシュするかわかんねーのになんてことするんだ!」という批判はどうかと思うわけです。バイナリ確認せずに apt することも Microsoft Update することも、知らないプログラムインストールしていることに変わりないですよ。

さて、でこのプログラムがユーザーにとってスパイウェアかどうか、という点についても述べてみましょう。このプログラム、通知する情報がライセンス違反していないかどうかという情報のみで、しかもこれを適用することで、Windows の機能が使用可能になるという。この二点を鑑みるとどうでしょう・・・。ライセンス認証による保護がかかっているプログラムに対して、正規ライセンスであるという情報を通知して保護を解除する、という面が見えます。はてこれがスパイウェアなのでしょうか? 通知が自動的であるという点が争点になりそうですが、スパイウェアとは言いにくいんじゃないかと思います。

まー、なんか良く分からない論議だと思うわけです。フラストレーション溜まるなぁ・・・。