圧縮書庫のウイルス検索における脆弱性について

お知らせ (Micco's Home Page) より。

細工されたヘッダーをもつ LZH 書庫については, 多くのウイルス対策ソフト・システムが検疫できません。 (確認できたもので, 2010 年 4 月現在の最新版について 3/16 のみが検疫可能。)  それに対して, 少なからぬアーカイバーは, 仕様上は正しいことから そのような書庫を普通に扱えます。
そのため, ゲートウェイ形式での検疫による対策方法を採っている場合など, クライアントに対策ソフトがインストールされていない環境では, 殆ど何の苦労もなく侵入・感染が可能となります。 クライアントにインストールされている場合でも, 展開された時点で検疫が可能なものの, プリビュー等ファイルの作成されない場合については検疫が行われません。

とのこと。
この脆弱性を利用されると、以下のような状態が発生することになります。

これに対し、Micco 氏は次のような回避策を提案しています。

  • LZH 形式の圧縮ファイルはゲートウェイで受信拒否する
  • LZH 形式の圧縮ファイルを使用しない

ウイルス対策ソフトウェアと圧縮ファイルの相性は、これ以外にもいろいろ問題があるように思えます。たとえば巨大・大深度な圧縮ファイルのウイルス検索に膨大な CPU リソースを消費することや、ファイルを分割することでウイルス検索を回避できることなどは、典型的な例でしょう。これらを考慮すると、やまにょんとしては、"圧縮ファイルの使用を全面的に控えること" も検討した方が良いだろうと考えています。また、これらの問題を含め、すべての問題についての早期対策が実現されることを望みます。