OpsMgr 2007 用の File Services 管理パックにある既知の不具合

2010/5/17 に Download File Services Management Pack for System Center Operations Manager 2007 from Official Microsoft Download Center (Version 6.0.6600.0) がリリースされています。

この管理パックでは、Windows Server 2008 R2 に対して以下の設定の確認を行います。

  • ファイル サービスの役割のインストール有無 (オブジェクト検出で実施)
  • TCP139/TCP445 のファイアウォール ルールの開放状況の有無 (モニタで実施)

しかし、それぞれの機能に以下のような不具合があります。

  • ファイル サーバー サービスの検出を行う WMI クエリーは Windows Server 2008 R2 でしか実行できません。しかし、なぜか Windows コンピュータ" をターゲットに実施しようとします。そのため、Windows Server 2008 R2 以外を管理対象としている場合、該当端末に対して WMI が実行できないという警告アラートが 10 分おきに出続けます。
    • OpsMgr Operations Console 側には "WMI Probe Module Failed Execution" の警告が記録されます。
    • イベント ログは以下のような内容が記録されます。
項目
ログの名前 Operations Manager
ソース Health Service Modules
イベント ID 10409
メッセージ オブジェクトの列挙が失敗しました。
クエリ: SELECT ID, Name FROM Win32_ServerFeature WHERE ID = '6'
HRESULT: 0x80041010
詳細: 無効なクラスです
1 つ以上のワークフローがこの影響を受けました。
ワークフロー名: Microsoft.Windows.FileServer.2008R2.Discovery
インスタンス名: hoge
インスタンス ID: {F9A1E870-7B3E-ED23-4C9E-************}
管理グループ: mgmtgrp
    • Windows 7 でこの事象を確認しました。
  • ファイアウォール ルールの検出には、WMI スクリプト中に "File and Printer Sharing" という文字列を定義します。日本語 OS では当然 "ファイルとプリンターの共有" という文字列ですから、いつまでたってもポートが空いていることを確認できません。その結果、ファイアウォールで該当ポートを開放しているにも関わらず、エラーが検出され続けます。
    • OpsMgr Operations Console 側には "Server Service: File and Printer Shareing Port Blocked" というエラーが記録されます。
    • AD DS の役割をホストしている Windows Server 2008 R2 および、SCVMM2008R2 のライブラリーをホストしている Windows Server 2008 R2 でこの事象を確認しました。

該当管理パックをインストールされる際は、以下のオブジェクトの無効化をお勧めします。

  • File Services Role Discovery (オブジェクト検出)
  • Server Service: Firewall Status (モニタ)

ただし、これらのオブジェクトは該当管理パックのキモになるので、無効化するくらいなら削除した方が良いとは思います。